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テレビ・ラジオ批評

 

「わざわざテレビの批評をするなんて野暮だ。ただ単に楽しめばいい。イヤなら消せば」という人は少なくない。しかし本当にそうだろうか。

 

誰もが学生時代、前日に観たテレビの話で盛り上がった経験を持っている。そのときに交わされる会話は、単なる絶賛や賞賛の嵐だっただろうか。好きな番組だからこそ、好きなタレントが出ているからこそ、賛否両論、あーでもないこーでもないと是々非々の会話がなされていたのではないか。

 

つまり批評とは、誰もが無意識に楽しんでいるレベルの、本能的な行為だ。もしそれが野暮だというのなら、そんなことを自然と繰り返している「人生」というものこそ丸ごと野暮というものだろう。野暮上等じゃないか。

 

一方でラジオに関しては、残念ながら批評以前の段階にある。単なる書き起こし記事がはびこるばかりで、いまだまともな批評がなされていないのが現状である。逆にいえば、だからこそ自由に書ける状況であるとも言える。

 

あえて構える必要はない。何が面白くて何が面白くないのか、それを考えるために書く。

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